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霧の寝台

ガチ×ノンケ専門の官能小説 主なジャンル:GL BL NTR 催眠 調教 監禁 男の娘 女装

親友に憑依されて

文章:kidoakira  企画:ゆすあ




大学の講義が終わるのと同時に早々にテキストを鞄に入れ立ち上がった女性。
それが山本美優だった。

隣の席で講義を受けていた、彼氏である本井健司がそんな彼女に声をかけた。

「なに、今日急いでんの?」
「うん、ごめんね! ちょっと用事があって…。」

その日は健司のバイトが休みだった。
バイトのない日はいつも、美優と部屋で食事を一緒に食べて、夜はベッドで愛し合っていた。
約束はしていなかったものの、今日もその予定だった健司は少しだけ眉を寄せた。

「オレより大切な予定なワケ?」
「うん…。」

美優は健司の耳元に唇を寄せて、周りに聞こえないような小さな声で言った。

―――…親友のお葬式。

よく見れば、美優の眼は腫れていて少し赤くなっていた。
親友の訃報に泣いていたことが手に取るように分かった。

「…ごめん。」
「ううん、健司が悪いわけじゃないから。」

今日は先に帰るね、と美優は健司に手を振って、足早に帰路に就いた。

親友の長谷川理沙は、美優の幼稚園の頃からの親友だった。
大学こそ違うものの、小学校・中学校・高校と同じ学校だった。
近所だったこともあり二人は仲が良く、いつも一緒にいた。
何でも話せる親友が、美優にとって理沙だった。

大学が違うこと、さらに美優に彼氏が出来てしまったため、最近はあまり会えていなかった。
そんな最中、理沙の訃報が耳に入った。
横断歩道で待っていたところに、スリップしたトラックが飛び込んできたらしい。
その交差点が、美優の家に近い場所だったことから、きっとなにか話が合って自分に会いに来ようとしていたのだと、美優は後悔していた。



葬儀が終わって一週間が経っていた。
美優は無気力感から大学にも行かずにベッドの上で過ごしていた。
もう理沙に会えないのだと思うと涙が浮かび、理沙との楽しい思い出がフラッシュバックする。
スマホには健司から心配する連絡があったけれど、返事は出来ていなかった。

「理沙…。」

誰もいない部屋で一人、親友の名前を口にした。

「なぁに、美優。」

理沙の声がした。美優は驚いて布団から飛び起きると、自分の勉強机に理沙が座っていた。
その姿を捉えると、美優の瞳からぽろぽろと涙がこぼれた。

「りさ、なの?…なんで。」
「私、幽霊になっちゃったみたいなの。」

その言葉に、美優の涙が引っ込んだ。

「やり残したことあって、幽霊になったみたいなんだけど、美優にしか見えないみたい。」
「やり残したこと…。」

それが何か、美優にはわからなかった。
しかし、親友として何もできなかったからこそ、理沙に協力しようとすぐに決めたのだ。

「理沙、私の体使って。」
「え…いいの?」
「うん。親友の最後の願いくらい、叶えさせて。」
「……、ありがとう、美優。」

そうして、美優の体に理沙が憑依したのだ。

美優の体を手に入れた理沙は、美優のスマホを取り出した。

「理沙、電話使ってもいい?」
『いいよ。』

美優の体に理沙が憑依しているため、理沙の声が美優の声として体から発せられていた。
美優自身の声は、理沙の頭の中に響くように伝わっていた。
理沙はスマホを操作すると、レズ専用のデリヘルのホームページを開いて、モザイクのかかっていない写真を吟味してから、予約の電話を掛けた。

『えっ、ちょ、ちょっと理沙!?』
「私がやり残したこと、たぶんこれだから…。」
『えっ!?』

親友だったのに、そういう趣味があったことを美優は知らなかった。
信じられない、とむしろ嫌悪すら覚えるのに、それを自分の体ですると言うのは納得がいかなかった。

『ちょっと理沙、それだけは無理!』
「ごめんね、美優…一度だけだから。」

理沙はそう言うと、美優が何を言っても返事をすることはなく、着替えや化粧を行っていた。

自分の体は自分の意志では動かなくなっている。
露出の多い服装で理沙はラブホテルに足を踏み入れた。そこでデリヘル嬢と待ち合わせをしているのだ。

『理沙、やり直したことって本当にこれなの?』
「うん、たぶん。」
『たぶんって…じゃあ別のものかもしれないじゃん!』
「美優、ごめんね…誰にも言えなかったけど、ずっとしたかったことなの。」

だから、きっと終わったら成仏できるんじゃないかな、と理沙はのんきな声で言った。
美優が文句を言おうとしたとき、部屋のチャイムが鳴った。理沙は部屋の扉を開ける。

ふんわりとした巻紙に、豊満な胸なのに細身の女性が立っていた。
軽い挨拶をしながら、デリヘル嬢のサユリは部屋の中に足を踏み入れた。

「理沙ちゃんは、こういうの初めて?」
「…はい。」
「大丈夫、目を閉じて。」

シャワーも浴びていない状態で、ベッドに二人腰かける。そんな状態で、サユリは唇を重ねてきた。
美優は男性の経験はあっても女性との経験はない。

ちゅ、ちゅ、と唇が触れ合うリップ音が響く。
サユリは理沙の手に触れると指を絡ませて、親指で人差し指の辺りを撫でた。
ラブホテルにすら縁のなかった理沙は、あっ、と小さな声を漏らしていた。

「ふふ、可愛いのね。」
「あ…、はあ…ぅ。」
「舌出せる?」

理沙はコクと首を縦に振ると、控えめに舌を出した。
何をされるかわかってはいたけれど、心臓が早鐘を打っていた。
サユリの真っ赤な舌が、理沙の舌に絡みついた。唾液が混ざり合い、ぬるぬると舌同士を擦り合わせる。

(…理沙、私はやっぱり無理…。)

セックスは男と女でするものだ。
それ以外はないと考えている美優は、サユリの舌も違和感が強かった。
しかし、美優自身は気づいた。
すでに自分の体が興奮していて、濡れ始めていることに。それは理沙のせいだと、自分に言い聞かせた。
サユリの細くて長い指が、首筋を撫でる。そして、ゆっくりと襟口から理沙の胸に触れた。

「あっ。」
「可愛い。…ねえ、全身見せてくれる?」
「…は、はい…。」

理沙は興奮しているのか、はあはあと息を見出し、サユリに言われた通りに服を脱いだ。
ブラジャーやパンティも脱ぐように言われると、困ったように眉を寄せて、顔を赤らめながら裸になった。

「ねえ、ここで足を広げてみて。」
「…あ、だめ…。」
「何がダメなの?」
「…も、もう…濡れてるから…。」
「なら、なおさら見せてもらわなきゃね。」

裸になるだけでも恥ずかしいのに、理沙は目に涙を溜めながらベッドに腰を掛けてゆっくりと足を開いた。
足をベッドに乗せて、いつか見たアダルトビデオのように足を大きくM字に開いた。
まだ触ってもいない秘部はびっちょりと濡れていて、部屋の光が反射して妖艶なツヤを見せていた。
サユリはくすくすと笑いながら、濡れたそこに顔を近づけた。

(見せないで、理沙っ。)

感覚を共有している美優も恥ずかしくて思わず声を上げた。

「初めてなのにこんなに濡れてるなんて、才能があるのね。」

サユリは女の香りのするそこが良く見えるように両手で広げる。
愛液を溢れさせながら、小さな突起が真っ赤に熟している。サユリは舌先で突起を舐めた。

「『ああっ!』」

理沙の声と、美優の声がリンクする。
サユリは満足げに笑みを浮かべながら熟した突起を口に含み、舌先でチロチロと刺激しながら、軽く吸った。

「ああっ、あっ…ひ、ぁ…イイッ、あああっ!だめ、すっちゃ、だめぇ…っ」

びくん、びくん、と理沙の体が跳ねる。特に突起を吸われた瞬間には、目の前がスパークするような感覚に陥っていた。
こんな快楽、いままで味わったことがない。

「あらあら。まだシャワーも浴びてないのに…一度イク?」

刺激をしなくてもひくひくと腰を揺らしている理沙に、サユリはまた辱めるように言いながらまた熟した突起を口に含むと、くるくると何度も円を描くように舌で捏ねまわした。

(…ああっ、…なんで、あぅ、ああっ、い…っ)

美優は無意識に声を上げていた。健司以外にも彼氏は何人かいたが、健司や以前の彼氏にされるよりも、圧倒的な強い刺激に美優は困惑していた。女同士の行為がこんなにも気持ちがいいなんて…。

突起をなめ回されて、理沙は腰を浮かせて自分からサユリの顔に近づけながら腰をひくんひくんと揺らして、絶頂を迎えた。

「ああ、いく、いくぅ…いっちゃうう……っっ!」

絶頂を迎えたというのに、唇を離してもらえず執拗に突起を舐められると、理沙は気絶しそうな刺激に足をガクガクと揺らして、唇から涎を垂らした。

「あああ!いった、いったから、はなしてええ…ああっ、ぎもちよすぎるう!」

理沙は首を左右に振って抵抗するも、サユリはちゅう、と意地悪く突起を吸った。
その刺激にまた腰をびくん、びくん、と跳ねさせながら二度目の絶頂を迎えた。
とぷ、と愛液が溢れる秘部にサユリは満足そうに唇を離した。

(…はあっ、はあっ…やっと終わった…。)
「ね、女同士もいいでしょう?」
「…は、はい…っ。」
「ねえ、自分で気づいてる?」

サユリの細い指が、形を確かめるように優しく理沙の秘部を撫でた。

「ヒクついてるでしょう?」
「…言わないでください…。」
「シャワー浴びて、第二ラウンドにしましょう。」
「はい!」
(えっ、うそでしょ、理沙!?)

体を理沙に預けているとはいえ、感覚は共有しているため、美優はすでに満足していた。
しかし、二人はまだすると言うのだ。
悲鳴のような訴えが聞こえているはずなのに、理沙はサユリと手を繋いでバスルームへと移動していた。

二人でバスタブに入りながら、抱き合い、唇を重ねた。最初から舌を絡めるような深い口付けて、ぴちゃぴちゃと音を鳴らしながら、お互いの舌を舐めたり吸ったりしていた。
理沙はキスをしながら手を伸ばして、サユリの脚の間を軽く撫でた。

「あんっ。」
「ふふ、サユリさんも濡れてる。」
「…あんなにエッチな姿見せられたら、濡れちゃうわ。」

お湯の中でもぬるぬるになっているのがわかる。
サユリは自分から膝立ちになると、軽く足を広げた。そして理沙に抱きつきながら、触ってと言った。
理沙は手探りのまま濡れそぼった蜜壺に指を入れようとした。

「あ、待って。」
「まだ早いわ…。」
「こんなに濡れてるのに、ですか?」
「女の体はもっと丁寧にした方が感じるのよ。」

私の真似してみて、と言ってからサユリは理沙の秘部に手を添え、突起と入り口をまとめて撫でるように動かした。
まとめて刺激されると、物足りないような感覚だったが、何度も繰り返し擦られると目の前がクラクラするほどの刺激だった。

(…理沙、もう嫌…やめようよ…っ。)

理沙に聞こえているはずなのに、理沙はサユリの秘部を撫でた。
手のひら全体で撫でると、サユリの腰がぴくんぴくんと動く。

「…はあ、あっ、んっ。」
「気持ちいいですか?」
「気持ちいい…っ。」

びくびくと反応しながら、サユリは、指を一本だけ中に入れた。
そして入り口の付近を丁寧に撫でるように刺激する。
理沙はサユリの肩に額を預けて、それでも真似するように指を一本挿入した。

「…っあ!ああ…そこ、いいっ。」
「あっ、男性との経験が、あるでしょ?」
「…え。」
「男とのセックスは、男が気持ちよくなるのに女性に負担があるの。」

サユリは指を曲げて、理沙の中の敏感な部分をぐりっと押した。

「「あああ!?」」

びくん、と今までにないほどの衝撃に身体が揺れた。
声を出したのは理沙だけではなかった。全身がびりびりと電流が流れたようにしびれる感覚。

「でも、女の同士なら負担なく、こんなに気持ちいいの。」
(…気持ちいい…、あぁ…、健司よりも、いい…?)

美優は納得いかなかった。
しかし、圧倒的な快楽に、美優の心は決壊する。
美優と理沙はサユリの刺激にびくびくと反応しながらも、同じように指で敏感な部分を刺激する。
指だけとは思えない刺激に、理沙は何度も絶頂を迎えた。

「…ああっ、あ、いくぅ、いっちゃう…また、いく…ああっ、はあっ、いくぅ!」
(あっ、気持ちいいい…っ、いく、いく…、指でぐりぐりしないで…っ。)

理沙は恥ずかしげもなく声を上げる。
理沙と一緒に絶頂を迎えながら、これが理沙のしたかったことだったんだと、ぼんやりと思いながら美優も絶頂を迎えた。

それから一週間。
学校も行かずに、美優はとっかえひっかえ性行為をしていた。
もちろん、女性と。美優は何度もやめてほしいと理沙に伝えたけれど、それが叶ったことはない。

(…もうやめようよ、理沙。)
「美優も楽しんでるじゃない。」
(…違う!私はレズなんて本当は嫌なんだから!)
「あんなに感じてるのに?」

そう言われてしまうと、美優は押し黙る。
一週間女性とセックスをしすぎて、美優自身の考えも変わってきていた。
女性に触られることの嫌悪感はなくなっていたが、それでも男性とのセックスがいいと思っていた。

「んんっ、んぅ…んっ!」

理沙はラブホテルのベッドの上で足を広げていた。その上に小柄な女性がまたがり、シックスナインをしていた。
お互いに突起を舐め、中に指を入れじゅぶじゅぶと音を立てるくらい激しくかき混ぜていた。

「ああっ、だめ、離してえ…っ。」

今日の相手は、電車の中で合った大人しそうな女の子だった。理沙は声を掛けてホテルに連れ込むと、
圧倒的な快楽でその少女を懐柔した。今でははしたない格好で絶頂を迎えるほどまで少女を染め上げていた。

「ちゃんと舐めないとだめよ?」

腰をびくびくと振るわせて逃げようとしているのは絶頂が近いからだと、理沙は嬉しそうに中の部分の刺激止めた。
少女は泣きそうになりながら理沙の熟した突起を吸っていた。
ご褒美とばかりに中の刺激を強めると、少女はのけぞるようにして絶頂を迎えた。

「ああああっ、い、くっ……っっ、あああっ!」
「ああっ、私も、いく…吸って、もっと…!」

じゅるじゅると音を立てて突起を吸われると、理沙は絶頂を迎えた。

「ああっ、美優…っ、すきぃ…!」

腰をビクンと跳ねさせて、ビュ、ビュと潮を吹いた。快楽の渦の中、美優は理沙の最後の言葉を聞いたのだった。

理沙が美優の体に憑依してから、短いようで長い日々を過ごしていた。
美優は少しの寂しさを感じながらも、大学に顔を出すようになり、元通りの生活に戻ろうとしていた。

「美優、大丈夫だったか?」

大学に行って一番に声を掛けてきたのは健司だった。

「うん、大丈夫。心配かけてごめんね。」

すっかり明るい笑顔の美優の尻を健司が軽く撫でる。その手の感触、指の感触に、違和感があった。

「美優、寂しかった。」
「うん、私も。」

学校の屋上へと続く階段を上って、人気のない踊り場に向かう。
久しぶりの彼氏との抱擁、胸を揉む健司。乳首をぎゅっと握られて、痛みに顔を歪めた。

「好きだろ、これ。」

健司の与える刺激すべてが乱暴に思えた。思い出していたのは、サユリの指だった。

「ごめん、健司…別れて。」
「はあ!?」
「ごめん。」

理沙は、美優のことが好きだと言った。もしそれが本当なら、もっと早く言ってくれればよかったのにと思う。

(…理沙に会いたい。)

気づいたら美優はデリヘルに電話をしていて、サユリとホテルにいた。
サユリの細い指が美優のナカに入りくちゅくちゅと音を立てながら動く。

「あっ、いい…もっと吸って…。」

美優は理沙の面影を探すように、今日も女性と体を重ねる。

一度経験してしまった女同士の圧倒的な快楽には、逆らえないのだから。
[ 2018/05/06 00:00 ] 短編 | TB(0) | CM(0)
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