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霧の寝台

ガチ×ノンケ専門の官能小説 主なジャンル:GL BL NTR 催眠 調教 監禁 男の娘 女装

Part.39 【 ずっと傍に 】


ついに女性としての絶頂を体験してしまった誠。



前立腺はピクピクと痙攣し、生成した性液を次々と尿道へと送り出してはいるが、
萎んだ棒の先端からは、女のようにトロトロとそれを溢れ出させるばかりで、男性のような射精の勢いはない。

あまりの快感で半開きの惚けた口からは涎を垂らし、時折、沖に上げられた魚のように背中をビクつかせていた。

脱力しながらも頬を染め、ハァハァとお腹で息を吸う姿は、誰から見ても行為後の女性の姿そのものだった。




「とっても気持ち良かったわね……これが女の気持ち良さよ……
マコトちゃんは、もうこの気持ち良さを忘れることができないの……

男の人とのエッチが気持ち良すぎて、
女の人とエッチしたいなんて全然思わなくなっちゃった……

おちんちんのない女の子じゃ、挿れるものがないし、お尻がキュンキュンすることなんてないわよね?

この感覚を味わうためには、男の人と付き合ってエッチするしかないのよ……」


そう言い、誠のお尻に入っているディルドを軽く出し入れする。


「ぁぁんっ……おちんちん大好き……♡ もっと……もっと奥に挿れてぇ……♡」


恭子の手の動きに合わせるように腰を振り、
肛門でディルドをしゃぶりながら答える。


「おちんちん大好きなマコトちゃんは、ずっとおちんちんをお尻に挿れて欲しかったの
でも周りのみんなは、ノーマルな子ばかり……
マコトちゃんは、いじめられるのが怖くて、
男が好きって誰にも明かすことができなかったのよね……

可哀そうだけど、マコトちゃんは中学高校と男の人へのエッチな気持ちを、心の奥に燻らせたまま生活していたのよ

でも大丈夫。

大学に入ったら、きっと可愛い男の娘が好きな男性と巡り合えるわ……
その日が来るまで、このことは秘密……いいわね?」

「うん……」


ここまで調教できれば十分だ。
今後、誠が女性に興味を持つことは、もうないだろう。

幼児の頃からずっと男性が好きだったのだ……
誠が自分の変化に気づくのは、もはや難しい状態にあった。

唯一、高校の時に直美と付き合った思い出があるのが気がかりではあるのだが、
それについては、ホモをカモフラージュするためだったとすることにしよう。

恭子はそこまで考えると、再び【STOP】をかけることにした。



※※※



催眠状態の誠を浴室へと連れていき、温かいお湯で身体を洗ってあげる。
使用していた衣類を洗濯機の中に入れスイッチを押す。

そうして一連の後始末を終えた恭子は、
誠に着替えさせた服を、初めから着ていたと認識させて催眠を解いた。


「16……17……18……あなたは元の年齢に戻ります。気分はとてもスッキリしていて、まるで生まれ変わったかのような気持ちです。
さぁ目を開けて……元の世界に戻るわよ? 3……2……1……」


パチン――


ゆっくりと目を開ける誠。
パチパチと瞬きをして、不思議な表情をしている。
さっそく何かの変化に気づいたのだろうか?


「おはよう、マコトちゃん。気分はどう?」

「……おはよう、恭子さん。
うん、いつも通りすっきりしてるよ。でも……」

「どうかしたの……?」

「何かが違う……なんだかいつもの自分じゃないような気がする……」


実際誠は、催眠前と違って、
女性特有の雰囲気を全身に纏うようになっていた。

分かりやすい違いを挙げると、
内股で座り、姿勢は若干丸みを帯びたものに変わり、声はワントーンほど高くなり、抑揚のある話し方へと変わっている。

しかし、当の本人はそれが昔から当たり前と思い込まされているため、違和感の正体がわからずにいた。


「何かしらね? 別に変わった感じはしないけど……珍しくアロマを焚いているからかしら?」

「アロマ? あ、本当だ」


部屋の隅に設置されたアロマ加湿器に注目する誠。


「今日、マコトちゃんに催眠を勧めたのは、これを試してみたかったからなの」


透明な容器から見える紫色の液体。
これは、アヘリカから取り寄せた植物とアサガオの種子を乾燥させ、
硬水でエキスを抽出し、塩素を加えたものだった。

加湿器から噴き出た蒸気は、部屋中に分散し、
それを嗅ぐ者にある種の神経作用を及ぼし、通常の何倍もの被暗示効果と抗覚醒効果をもたらしていた。

『黒い本』に載っていた方法を実践したものだが、
これのおかげで、催眠中の誠がいくら恭子の暗示に不快感を抱こうとも、覚醒することがなかったのだ。


「ふふふ……本格的でしょ?
今日はなんだか、こだわってみたくなったの。
催眠ってよりもサロンって感じだけどね」


にっこりとほほ笑む恭子。


「良い匂い……
恭子さんの部屋のインテリアもそうだけど、こうしてアロマを焚いていると、
本当にサロンに来ているみたいね……なんだか素敵……」

「そう? じゃあ次からはオイルマッサージも始めてみようかしら?」


恭子の冗談に、思わず笑ってしまう誠。

この香りが気に入ったようで、しきりにクンクンと匂いを嗅いでいた。


「もしかしたら、これのおかげかもね。
リラックスするだけじゃなくて、ストレスも緩和されたって感じ。
なんだかわからないけど、長年こびりついていた余計なものが全部とれちゃった気がする
ありがと♡恭子さん」


そう言い胸を撫でおろす誠。
アロマを焚いているからだと納得してくれたようだ。


(ええ……余計なものを全部取ってあげたわ……
あなたに男らしさなんて必要ない……

直美と私の関係を認めてもらうのが本来の目的だったけど、
これで今までよりもっと仲良くなれるようになったかもね。

男女の友情なんてあり得ないと言う人もいるけど、
女に興味のないホモのマコトちゃんだったら、それは女同士の友情と同じこと

これからもっと女らしくなれるように、
色んなこと教えてあげるからね。マコトちゃん……)


催眠の成功を確認した恭子は、
パソコンの横に置いてあるチラシに目を向ける。


「マコトちゃん、そろそろお腹空いたでしょ?
何か出前でも頼んで一緒に食べましょ?」

「うん、そうだね♪」


話題を夜食へと切り変える。

恭子もさすがに何時間も催眠をかけ続けていたこともあり、お腹が空いてしまっていた。
二人は肩を並べて和気藹々とメニューを選び始めた。



※※※



注文した出前を食べながら、和やかに談笑する誠と恭子。

誠は女としての感覚が、強くなってきているのか、料理の取り方、口への運び方も、しおらしく女性らしいものへと変わってきていた。

若干まだギコちない部分もあるのだが、このまま時間が経てば、
それが当たり前となり、自然なものになるような感じがした。


(退行催眠……こんなにすごいとは思わなかった
マコトちゃんが男だってことを忘れてしまいそうになるくらいだわ……

こんなに短時間に、人ひとりの性格を変えてしまえるなんて、
あの本は一体何なのかしら……?

普通、こんなに強力な催眠方法が書かれてある本が、誰にも注目されず、埃を被った状態で置かれているはずがないわ。

内容も私のニーズに合い過ぎている感じがするし、
あまりにも都合の良い展開で、まるで誰かに仕組まれているみたい……)


カバンの横に置いてある黒い本をじっと見つめる。
漆黒の表紙、その色は全てを飲み込む闇のようにも見えた。


(とにかく不気味過ぎる……
あの本には感謝するけど、ずっと頼り続けるのは危険ね……)


恭子は妙な不安を感じ、明日の朝一番に図書館へ返却することを決めた。



※※※



「ねぇ、恭子さん
恭子さんって、今まで好きになった人っている?」

「えっ? す……好きになった人?」


誠からの急な質問に驚く恭子。


「だって恭子さん、
こんなに綺麗なのに彼氏の噂、一度も聞いたことないんだもん」


恭子はこの類まれなる美貌にも関わらず、
中高と一度も男性と交際したことがなかった。

理由はもちろん、中学の時の強姦未遂事件にあるのだが、このことは一部の先生と直美と犯人しか知らなかった。


(……ここで話してみるのも良いかも……?)


ここで、自分の過去を打ち明け、
男性に対する苦手意識と、直美への好意を示しておけば、これから二人が付き合う流れとしては、より自然に見えるはずだ。

今の誠は、十分すぎるほど同性愛を受け入れているし、
直美と寄りを戻そうという気持ちもなくなっている。

ここで打ち明ければ、共感してくれる可能性は高い。


恭子は自分の過去を打ち明けることに決めた。


「実は……直美しか知らないことなんだけどね……」



※※※



「……」


恭子から事件の話を聞き、黙り込む誠。

気軽な恋愛話をしようと話題を振ったのだが、
まさかこんな重い話になるとは考えてもいなかったようだ。


「だから、私は男の人が苦手で、
告白されても受け入れることができなかったの……」

「そうだったんだ……
でも……どうしてわたしにそれを打ち明けてくれたの?」

「マコトちゃんが親友だからよ……
だからこの話をしたの……私のことをもっと知って欲しくて」

「そんなにわたしのことを信頼してくれているんだ……
ありがと……恭子さん……」


親友であり、尊敬している女性に大事なことを打ち明けられて、
誠は感無量といった様子であった。

恭子は続けて、直美への思いを打ち明けることにした。


「それでね、マコトちゃん……
ちょっと言いにくいことなんだけどね」


コクリと頷く誠。


「私、好きな人はいたのよね
元気で明るくてかっこよくて……中学の時からずっと好きだった人」

「いたんだ~! それって誰なの?」


ワクワクとした表情に変わる誠。
ようやく話題が恋愛話へと変わり嬉しそうだ。


「実はね……相手は……直美なの……」

「っ⁉」


恭子の言葉に驚き固まってしまう。

今まで自分が付き合っていた女性を、
恭子は中学の時からずっと好きだったと言うのだ。これは驚かずにはいられない。


「あっ、誤解しないで

直美は元々、そういうのに興味ないだろうし、
私は遠くから直美のことを眺めていられればそれで良かったの

もちろんマコトちゃんから直美のことで相談された時だって真剣に考えていたし、
二人が結婚して幸せになれば良いなってずっと思ってたわ

今からだって、マコトちゃんが直美と寄りを戻したいって言うのなら、
私は親友として全力で協力するつもりよ」


誠は複雑な顔を見せる。
しばらく、直美のことを相談していないことに気づいたのだろう。


「ありがとう、恭子さん……でもわたしね
少し前から、もう直美とは友達のままで良いかなって思うようになっちゃって、
もう一度付き合うことは考えてないんだ」


はっきりと自分の気持ちを伝える誠。


「単純に恭子さんの気持ちを知りたいんだけど、
恭子さんは直美に、その気持ちを伝えたいって思うの?」


誠の言葉からは、何か優しさのようなものを感じる。

誠のこの態度なら大丈夫だと思い、
恭子は正直に気持ちを伝えることにした。


「直美が受け入れてくれるかどうかわからないけど……いつか言えたら良いなとは思うわ……」

「そっか……」


誠は顎を手の甲に置き、何かを考え始めた。

質問したからには何か意図があるのだろう。
しばらくして誠が再び口を開く。


「高校1年の時の話なんだけどね

直美、すごく調子が悪くて部活に身が入らない時期があったの……
その時、相談されていたことがあってね
女の人が気になって部活に集中できないって言ってたの」


恭子が直美に催眠を掛け始めたばかりの頃の話だ。

その時から、直美には女性に興味を持つように暗示をかけてはいたのだが、
同性愛への嫌悪感を下げる暗示はかけてはいなかったため、
直美は自らの性的興味の変化に、抵抗する反応を見せていたのだ。


「わたしもどうして直美がそうなったのかわからなくて、二人で原因を探っていたんだけど
その時、同性愛の話が持ち上がって、直美にどう思うって聞いたの……」

「なんて答えてたの……?」


誠が言いにくそうな顔をしている。


「えっと……」

「あんまり良い反応じゃなかったのね……」

「うん……
でもね、この話をしたのは、恭子さんがわたしの相談に乗ってくれたように、
今度はわたしが恭子さんの力になりたいって思ったからなの‼

時間はかかると思うけど、
直美がそういうのを受け入れられるよう、
わたしの方からも色々とアクションかけてみるから」

「ありがと、マコトちゃん……すごく心強いわ
やっぱり私たちは親友ね」


誠の気持ちは有り難かったが、
直美は既に自分の物になっているので協力は必要なかった。

歓迎してくれるのがわかっただけでも十分だ。

だが、まだ直美との関係を伝えるわけにはいかない。
誠のイメージでは、直美はまだノンケで同性愛に否定的な人物となっているのだ。

このまま告白して成功しましたという都合の良い展開では、また催眠術で心を入れ替えたと疑われるのがオチだ。

もう一度、退行催眠をかけて、誠の記憶をいじり
直美が以前から同性愛に興味のある人物だったと変えてしまえば、その心配はなくなる。


ここまでくれば、後は消化試合のようなものだ。
恭子は誠が寝静まるのを待つことにした。



※※※



深夜……

虫の声も、風の音も、何も聞こえない静寂の夜。

恭子はふと窓の外を見る。

雲一つない空に、美しい満月が煌めいている。

床には布団が敷かれ、そこには美しい女性の姿をした誠が寝ており、
遮光カーテンに遮られ薄くなった月の光に照らされている。


(綺麗ね……まるで神話に出てくる女神みたい……

今日わかったけど、
やっぱり私は、マコトちゃんに惹かれているみたいね……

この美しさ、優しい心、一緒にいて安心できる抱擁感

直美と別れた後でも、私がここまでマコトちゃんに執着したのは、直美が男の人に取られるのが嫌なように、
マコトちゃんが女の人に取られるのが嫌だったのかも……

マコトちゃんが、他の女の人と付き合うようになれば、
きっと相手の女性は、私の存在を良くは思わないわ

浮気相手だって疑う可能性だってある

そうなれば、今までと同じようにマコトちゃんと仲良くすることはできない

でもマコトちゃんがホモだったら、
浮気相手だなんて疑われる心配はないし、女友達としてずっと傍にいられる)


「……」


「ずっと傍に……
そっか……私は……二人のことが欲しかったんだ……」


思わず口ずさんでしまう恭子。

口を抑え、誠の様子を窺う。

そうしてぐっすり眠るその姿を確認すると、
ベッドから降り、耳元で囁き始めるのであった……
[ 2018/02/23 00:00 ] 一章【黒百合】 | TB(0) | CM(0)
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