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霧の寝台

ガチ×ノンケ専門の官能小説 主なジャンル:GL BL NTR 催眠 調教 監禁 男の娘 女装

合コンに行ったら女にハマった話

文章:佐川レンツ



「ふふふ、そうなのぉ、とぉーっても仲良しなの♪」

日奈子はそう言いながら隣に座る真衣の腕をとった。
するりと絡めてまるで寄り添うように体を近づける。
アルコールが回っていることもあって、普段よりもその距離は近くなった。
目の前の合コン相手はそこそこイケメンで、仲良さげな日奈子と真衣の様子に頬を緩めていた。

「日奈子、ちょっと近いわよ」

近寄られた真衣としてはたまったもんじゃない。
日奈子がこうやって合コン相手の前で限定的にべたべたしてくるのは知っている。
そうした方がモテるからだ。それに利用されるのはわかっていたから、普段は隣に座らないようにしていた。
可愛いという言葉が似合う日奈子と美人という言葉が似合う真衣。
どちらも目の前の男からの視線は熱い。

(みんな、日奈子を見てるぅ、嬉しいっ)
(日奈子はうざいし、男どもの視線が気持ち悪い……)

しかし、その内情は正反対だった。
喜んでべたべたしてくる日奈子に対して、真衣はイライラしていた。
付き合いでと参加した合コンだったが、やはり自分は女の子相手の方が楽しい。
真衣は自分が真性のレズビアンだと自覚している。

「日奈子、真衣ちゃん、大好きだからぁ」

酔っ払いの戯言といつもなら聞き流せた言葉を流せなかったのはアルコールのせいだ。
ぶちっと何かが切れる音がして、真衣は日奈子を持ち帰ることにした。



「あんたねぇ、べたべたしすぎ」
「だって、その方が喜ぶんだもん」

日奈子の目に叶う男はいなかったらしく、酔っ払った彼女を真衣が送ることになった。
真衣としてもこれ以上付き合う必要がなくて清々した。
真っ赤な顔で真衣を見上げる日奈子の手を引きながら、ラブホテルへと足を進める。

「ふーん、まぁ、いいわ。そんなにベタベタしてくるんだったら、女の良さもわからせてあげる」
「ふぇっ?」

適当に選んだ部屋に、適当に日奈子を押し込み、押し倒した。
まだ目を白黒させている日奈子に構わず唇を重ねた。

「んちゅ、あんっ、ちょぉ、あぅ……!」

くちゅくちゅとした粘着質な音だけが部屋に響く。
舌を押し込め、お酒で取れかけたグロスごと唇を重ねる。
すると女の子特有の柔らかさと化粧の匂いが鼻腔に広がった。

最初は上の歯をなぞる様にして口蓋をくすぐる。
びくびくと震える背中をもっと震えさせようと、ゆっくり、丹念になぞった。
呼吸ごと食べてしまうようなディープキスに日奈子は段々と抵抗することができなくなった。

「男の前でばっかり、ベタベタしてくる子ってイライラすんのよね。今日はそれを解消させてもらうわ」

勝手知ったる女物の洋服をするすると脱がせていく。
酸欠に近い日奈子の頭は何もせず、その動きを見つめてしまっていた。
ボロンとむき出しになった乳房に真衣が遠慮なく指を這わせてきたところで、さすがに手が伸びた。

「だ、だめ! 何するの?!」
「何って、あんたが男としたがってたことでしょ? ほら、もうこっちは感じてるわよ?」
「んんっ、やぁ、やめてよぉ」

先ほどのキスで固く立ち上がった乳首の周りを緩やかになぞられる。
胸の付け根からまるで乳しぼりのように揉みしだかれるのに、頂には決して触れない。
真衣の柔らかな指が日奈子の白い肌をなぞり、快感をにじませる。

「んっ、はぁっ、んぅう!」
「あらら、そんな気持ちよさそうな顔しちゃって、慣れてんでしょ? こういうの?」
「ちがっ、んひゃあぁん、ダメ、離してぇっ」

真衣の指が乳房に埋まるたびに、日奈子の体が大きく揺れた。
同性のツボを心得ている真衣は日奈子の性感帯など反応を見ればすぐに判断できた。
最初こそ抵抗して見せたが、今では体から力も抜け、口は半開きになり快感に溶けてきている。

「男だと、こうやってきちんと触ってくれないでしょ?」
「あっ、はぁん、んぅう、そんなことぉ……!」
「そう? じゃ、こうやって気持ちよくさせてくれる?」

必死に同性から与えられる快感に抵抗する日奈子。
陥落寸前だというのは明らかな身体の震えと甘い吐息。
真衣はそれを冷静に見つめながら、あくまで頂には触れず乳輪の部分を指で強く摘まんだ。

「んぅうーーー!」

ずっと乳房に溜まっていた甘い疼きが一気に胸全体へと広がる。
痛いくらいにつままれているはずなのに、日奈子の胸に広がるのは快感だけだった。

「あ、ああ、なんでぇえっ」
「ほら、こことか」

真っ赤に染まる乳首が日奈子の目の前で弄ばれる。
触れれそうで触れられないもどかしさに、真衣に向けて胸を振ってしまう日奈子。
真衣はそんな日奈子の内情をわかりつつ、おへその周りをくるくるとなぞり始める。

「ひゃんぅう、あ、あん!」

声が勝手に漏れる。
そんな体験は日奈子にとって初めてだった。
強い刺激ではないはずなのに、体全体をくまなく触られ、なめられると体が勝手に反応してしまうほどの快感が走る。
けれど決して絶頂は迎えさせてもらえない。
そんな天国のような地獄の責めが30分近く続いた。

「もう、びちょびちょじゃない。そんなに気持ちよかったの?」
「ち、ちがっ、みゃいがぁ、しゃわるからぁっ」
「ふふ、呂律が回ってないわよ」

自分を見つめる真衣の表情が今までと違い、まるで肉食獣のようだった。
食われる、と本能的に思うも、もう遅い。

「も、いいでしょぉ…っ…ゆるしてぇ」
「だーめ、女の良さ分からせてあげるから」
「っ」

日奈子は息をのんだ。今まででも十分なほど気持ちよかったのだ。
それなのに、これ以上気持ちよくされたら、自分は真衣から離れられなくなってしまう。

「いやぁ、もう、むりぃっ!」
「気持ちよくさせてあげるからね」
「はぁ、あぁーーーっ」

ついに日奈子の秘部へと真衣の指が侵入してくる。
細いはずのそれは、快感に蕩け切った日奈子にとってはいつも以上の快楽をもたらす。
巧みに動く真衣の指が日奈子の弱点をなぞり、いたぶる。

「あっ、ひゃぁ、ああっ、らめぇ、きもちっ、よぉおん!」
「そんなに、腰振っちゃって。淫乱な子ねぇ」
「ひがっ、ちがうのぉお、真衣の、ゆびぃがぁあんっ」
「じゃ、こうされたら?」

今まで一度も触られなかった陰核へと真衣の口が寄せられた。
固くとがり切った神経の蕾が急激に吸われ、舌で転がされる。
その瞬間に日奈子は真衣の指を締め付けながら絶頂へと昇った。

「ひゃぁんぅううううーーーーーーーー!」

頭が真っ白になり、浮遊感に包まれる。
その間も真衣の指を止まることなく、日奈子へと快感を送った。
今までに味わったことのない快感にすべてを書き換えられ、日奈子は意識を失うまで喘ぎ続けた。



「ね、真衣。また遊びに行こう!」
「いやよ、面倒くさいもの」
「ねぇ、そう言わないで! お願いぃ」
「あんたのぶりっこは男にしか効かないから」

後日大学でそんな二人の姿を見ることになったのは風の噂である。



[ 2017/09/19 00:05 ] 短編 | TB(-) | CM(0)
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