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霧の寝台

ガチ×ノンケ専門の官能小説 主なジャンル:GL BL NTR 催眠 調教 監禁 男の娘 女装

Part.115 【 夜の街 】

それから忍は誠を犯し続けた。

誠を無理やり組伏せ、あらゆる体位で白濁液を流し込み、男同士の禁忌の喜びを教え込んだ。

初めは抵抗していた誠も、絶え間ないメスイキの波に理性を流され、自らの肉穴に雄の源を注ぎ込まれる快感に、のめり込んでしまった。

その間、誠の頭にあったのは、忍の男根のことばかり。

愛する真里の姿をついぞ思い出すことはなくなり、
肉竿が腸壁を擦り、前立腺を押し潰す快感にすっかり支配されてしまっていた。

腰の角度を変え、振り方を変え、より強力なアクメを探求していく。普段の誠からでは、想像も付かないほど乱れた雌の姿であった。

そうして時が流れ、辺りが暗くなる頃。
ようやく二人の行為は終わりを迎えた。


「ずいぶん激しく乱れ合ったようネ。マコトちゃんも気持ちよくなってくれたみたいだし、順調にいってるようで何よりヨ♡」


行為を始めて、すでに10時間以上が経過している。

その間、小早川は一旦アジトに戻り、
真里と萌に催眠尋問を行ったり、
四人の帰宅が遅れる理由を偽装したりしていた。


「真里と萌は、どうしているカシラ?」

「二人は、夕食を終え、ホテルの自室に戻っております」

「今、どんな状況?」

「性行為をしている最中(さなか)でございます」

「よーやく始めたのネ。待ちくたびれたワ」


フッと息を吐き、首をコリコリと回す。


「それじゃあ、そろそろ解放しようかしら。
マコトちゃんが変なことしないように、
しっかり見張っておくのヨ。良いわネ?」

「ははっ! 承知しました!!」


小早川は、身体を伸ばして気合を入れると、
誠に暗示を掛け始めた。


「あなたはアタシが手を叩くと目を覚ますワ……。
目を開けると、部屋にはあなたと忍ちゃんのみ。
あなたの隣では、忍ちゃんが眠っている。
今なら逃げ出せるはずヨ……早く服を着て、お逃げなさい」


覚醒させるだけの簡単な催眠。
追加の暗示は何もないようだ。

すでに準備は整っているといったところか?

小早川は、軽く手を叩くと誠を目覚めさせた。

パンパンッ!


「ん……」


誠は重い瞼をこじ開け、目を覚ました。

かなり疲れているのか、
腕立て伏せをするように起き上がる。

長時間のホモセックスで、
誠の体力は、すでに限界に達していた。

フラフラになりながらも、隣で眠る忍を見つめる。


(忍くんが眠っている……今なら逃げ出せるかも……)


誠はなるべく音を立てないよう、立ち上がると、
入り口に向かって2,3歩進み歩いた。

テレビの横に、自分の服が置いてあることに気付く。

乱雑に脱ぎ捨てられた衣類。
誠はそれを見て思った。

忍はどうやって自分をここに連れてきたのだろうと。

自分の体重は50キロはある。
車も持たない忍が、はたして一人で運べるものだろうか?

おんぶするにも、道行く人の注目を集めてしまうはずだ。

そこまで考えたが、
誠はひとまず逃げることを優先した。

服を取り、玄関で着替え始める。

そのまま外に出ても良かったが、
こんな裸、誰にも見られたくなかった。

急いで下着を身に着けると、
最低限の服だけを着て外に出た。


カチャリ……


音が出ないよう、静かにドアを閉める。

ここまでくれば安心だろう。
外に出た誠は、真里のいるホテルへと急いだ。


※※※


ちょうど夜の街が賑わいを見せる時間帯だ。
場末の居酒屋を梯子する飲み客の姿が多く見られ、
風俗への客引きも盛んであった。

誠はその人混みを、そそくさと通り抜けていく。
歩きながら、警察に通報するかどうかを考えていた。

通報すれば、忍は強姦魔として逮捕されるだろう。

忍が逮捕されれば、
萌が大きなショックを受けることとなる。

彼女の悲しむ姿を思い浮かべると、
なかなか通報に踏み切れないものがあった。

本来なら、忍が行方を晦(くら)ます前に通報すべきところだが、誠は先に真里に相談することにした。

しかし電話をするため、ポーチを開いてスマホを探すも、
いくら探しても見つからなかった。


(あ……さっきのホテルに忘れてきちゃったんだ……)


憔悴(しょうすい)した顔で、来た道を振り返る。
もちろんここまで来て、戻るわけにはいかなかった。

誠は仕方なくスマホを諦めた。


そうしてしばらく歩いていると、
道路脇に停っている一台のタクシーを見つけた。

スマホはないが、財布なら持っている。
急いでタクシーに駆け寄り、運転手に話しかけた。


「すみません、センチュリーハイアットに行きたいのですが、よろしいですか?」

「乗って」


なんだか無愛想な運転手だった。
運転手は、めんどくさそうに手を後ろに振ると、
後部座席のドアを開けた。

その態度に誠は、少し嫌な気持ちがしたが、
とりあえず乗せてもらうことにした。

バタンッとタクシーのドアが閉まる。
カチカチとウインカーが鳴り、車は道路へと出た。

そこでようやく誠はホッと一息ついた。

そうして車は飲み屋街を抜けて、
建設中のビルが立ち並ぶ大通りへと出る。

それまで無言で車を走らせていた運転手だったが、
バックミラー越しに、誠をチラチラ見ると口を開いた。


「お姉さん……またずいぶんと遊んできたようですね?」


少しバカにした口調で言う。
彼は、誠の容姿や身体を見定め、舌なめずりをしているようだった。

そんな運転手の不遜な態度に、誠は意味が分からず答える。


「はい? どういう意味ですか?」

「おとなしそうな顔して、
人は見かけによらないもんだね。キミいくらなの?」

「はぁ……?」


意味不明な言動を繰り返す運転手。
とても客に対する態度とは思えない。

誠が大人しそうなことから調子に乗っているのだろうか?
運転手は無礼を続けた。


「かまととぶらなくて良いよ。身体売ってきたんでしょ? キミくらい美人なら買ってあげてもいいよ」

「さっきから何言ってるんですか? 私、身体を売ったりなんかしてません」

「はぁ~? そんな淫臭漂わせて何言ってるんだよ。そうやって値段吊り上げようとしてるの? バレバレだよ」

「くっ……」


今ので分かった。
運転手は誠の身体に付いた精液の臭いで、誠を売春婦だと勘違いしたのだ。

誠はセックスした後、お風呂に入っていなかった。髪や身体には忍の精液が付着しており、臭いがするのは仕方のないことであった。


「……私、降ります」

「ちっ……」


頭に来た誠は、車を降りることにした。
運転手は、舌打ちをして不貞腐れた態度を取っている。

そうして誠は、しっかりと料金を取られて車を降りた。


「身体くらい洗えよ、クソ女っ!」


運転手は車を発進する際、捨て台詞を残していった。


(なんだ、あの人!!)


普段、人に腹を立てることがあまりない誠であったが、この時ばかりは、さすがに腹を立ててしまった。

忍に犯され弱っていた誠には、
このような人の悪意がひどく胸に突き刺さった。

目頭が熱くなり、涙が出そうになる。
誠はポケットからハンカチを取り出すと目を拭った。

罵られたことで、これまで我慢してきた思いが溢れてしまった。自分が情けなくて仕方がなかった。

思い出すと恐ろしい出来事であったが、彼は性交中、数えきれないほどのエクスタシーを経験してしまっていた。

真里とのセックスでは得られない、未知の快感。
残念ながら、それを教えてくれたのは忍だった。

あまりの気持ちよさで、何度も真里のことが頭から抜けてしまっていた。このまま忍と永遠に乱れ合いたい。そう感じてしまうことすらあった。

誠はそうした自分の卑しさに罪悪感を覚えていた。


(真里さんより、感じてしまうなんて……)


真里のためにもノンケでありたい。そう思うも、一度知ってしまった男根の気持ち良さを忘れられる気がしなかった。

舌を出し、キスをせがむ自分。
忍に抱き付き、満たされようとする自分。
彼の巨根に突かれ、乱れ叫ぶ自分。

思い出される痴態の数々に、誠は心を痛めた。

自分は身も心も、ホモになってしまった。
レイプされて感じてしまうメスホモだ。
自身をそう罵り、彼は自己嫌悪に陥った。

だがそれでも誠は、真里の元へ急いだ。
ひどい状態だが、真里ならきっと慰めてくれる。

今回のことも、彼女と共に乗り越えていこう。

そう思っていた。


それから10分後、誠はホテルに到着する。

フラフラになりながらも、
エレベーターへと乗り込み、階上を目指す。

階が上がるにつれ、
誠の心には、少しずつ明るさが戻ろうとしていた。


(やっと着いた……)


部屋に到着した誠は、鍵を取り出しドアを開けた。
玄関は暗かったが、奥の部屋は薄明かりとなっていた。

コート掛けの傍にある時計に目を向ける。

時刻は夜の10時。
スマホがなかったため確認できなかったが、ずいぶんと遅い時間帯だ。

連絡もできず、きっと心配させてしまったことだろう。
誠は、まずそのことを真里に謝ろうと思った。

廊下を抜けて、寝室のベッドを見ると真里の姿があった。


「真里さん、ただいま……」


そう言い終わると同時に固まる誠。

彼は真里の隣に、萌が寝ていることに気付いた。

萌は以前にも泊まりに来ているため、
ここにいること自体、なんら不思議はない。

問題は、どちらも裸だということだ。

二人は掛け布団から、胸より上を出して眠っていた。
肩のラインから何も着ていないことが分かった。

なぜ裸で寝ているのだろう? 嫌な予感がした。

誠の声を聞き、真里が目を覚ます。


「えっ……まことくん? どうしてここに……?」


彼女は驚いた様子で誠を見た。

本来であれば戻ってくるはずのない人物。
そういった目で見ているのだ。

隣で寝ていた萌も目を覚ます。
彼女は上半身を起こすと誠に言った。


「…………なんでアンタここにいるの?」


あまりにも低くて冷たい声であった。
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